​耳鼻咽喉科-キーワード

Friedreich病 (Friedreich(運動失調症)

常染色体劣性遺伝。脊髄小脳失調症の半数を占める。平均10歳で発症する。症状は運動失調症、構音障害、末梢神経障害、遠位筋萎縮、脊椎側弯症、凹足、糖尿病

 

Glomus腫瘍 (グロムス腫瘍)

頸静脈球から発生する腫瘍

 

アデノイド (咽頭扁桃肥大、腺様増殖症)

上咽頭にある咽頭扁桃のことをアデノイドという。咽頭扁桃は3~6歳ごろに生理的に最も肥大し、その後次第に縮小する。思春期以降は通常退化する。この咽頭扁桃の増殖、肥大による鼻咽腔の閉塞は副鼻腔炎、滲出性中耳炎、睡眠時無呼吸症候群などになる。

 

アブミ骨筋反射

音刺激によりアブミ骨は反射的に縮小する。筋反射は両側性に誘発されるので反対側からの耳から音刺激を与えて記録することも可能である。

 

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎のトリアスは、くしゃみ、水様性鼻汁、鼻閉である。通年性アレルギー性鼻炎は一年中症状があり、ダニやハウスダストによるもの。季節性アレルギー性鼻炎はほとんど花粉症で、花粉の飛んでいる時期だけ発症する。

 

顔面神経麻痺

顔面神経麻痺は中枢性と末梢性に分けられる。中枢性では脳炎、脳出血などによっておこる。末梢性は頭蓋内でおこる髄膜炎、橋角部腫瘍聴神経腫瘍が原因であることや、側頭骨内でおこる真珠腫性中耳炎、中耳癌腫、中耳結核や中耳手術による副損傷などが原因となる。

 

Bell麻痺

顔面の寒冷刺激やウイルス感染によって顔面神経の血行障害が起こり、顔面神経鞘の浮腫がおこり、神経が圧迫される。多くの場合は突発性で一側性。

ラムゼイハント症候群

水痘、帯状疱疹ウイルス感染により顔面神経、内耳障害、耳介の疱疹を伴う。

 

顔面神経は顔面の表情を作る運動神経線維以外に涙腺や大唾液腺に分布する副交感神経、舌の味覚(前2/3)を支配する鼓索神経、アブミ骨筋の運動神経線維が含まれているため、障害部位によって異なった症状が起こる。

 

気管支異物

気道異物は1~3歳までのピーナッツなどの豆類が圧倒的に多く、その他はおもちゃ、果物の種などである。成人では義歯などの医原性異物が認められる。中咽頭に貯留しやすい。

急性喉頭炎

感冒(風邪)などの上気道感染の部分症状が最多である。過激な発声やくしゃみの連続なども原因となる。

声帯粘膜に発赤、充血、血管拡張、浮腫が生じる。嗄声や嚥下時痛、呼吸困難、吸気時喘鳴などもおこる。

急性耳下腺炎

ムンプスウイルスの飛沫感染でおこり、特に学童期に好発する。2~3週間の潜伏期間の後、発熱、耳下腺の腫瘍・疼痛で出現する。合併症として内耳炎、脳炎、睾丸炎などある。

痙攣性失声症

心因性で発症するといわれていたが最近では神経系の異常とも言われている。声帯の過緊張と声門の過剰閉鎖を引き起こすため、圧迫性、努力性となり、内転型が多い。発声持続時間は短くなり、のどの閉塞感、低めの声で誘発されるが笑い声は正常男性より女性に多い。発声中に突然声帯が外転し、一瞬失声状態になるものを外転型という。

 

口蓋扁桃肥大

アンギーナともいわれる。細菌感染により生じる。溶レン菌で起因する。小児、青年期で好発する。咽頭痛、嚥下痛、関節痛などを伴う高熱が出現し、口蓋扁桃の発赤、腫脹、膿の付着などがある。手術が適応となる。伝染性単核球症(EBウイルス感染症)でもなる。

 

鼓膜穿孔

耳かきや頭蓋骨骨折などで直接鼓膜を破る場合、平手打ち、爆発など外気道気圧の急激な上昇によってやぶれる場合がある。耳痛があり、時に耳小骨離団や内耳の障害を伴う。難聴、耳鳴、めまいを訴える。

 

嗄声

声がかれてしまうこと。粗造性(ガラガラ)、努力性(無理に出してるような)、気息性(空気が漏れているような)、無力性(力が入っていないような)、湿性(湿り気を帯びた)といった種類。

 

耳下腺菅

唾液の分泌と産生を行う。耳下線は最も大きく、耳介の前下部に存在する。耳下腺内部を顔面神経が通過している。ステロン菅より唾液を分泌している。

耳下腺腫瘍

60~70%が良性腫瘍の混合腫瘍である。一側性、単発性に出現する。皮膚との癒着や顔面神経麻痺を生じることはない。

耳下腺腫瘍の15%をしめるワルチン腫瘍がある。多発性、両側性である。耳下腺悪性腫瘍では顔面神経麻痺や疼痛がみられる。

 

耳小骨連鎖障害 (中耳の損傷)

頭部外傷などにより耳小骨連鎖が離断される。伝音難聴を示し手術により改善を示す。

 

術後性上顎嚢胞 (頬部嚢胞)

上顎洞根治手術後、上顎洞内に嚢胞が発生する。嚢胞には細菌などが感染し膿がたまる。術後10-20年後に発生する。袋が一つの単胞性、2つ以上の多胞性がある。頬部の不快感、痛み、歯痛が持続し、頬部腫脹をきたす。眼球突出、複視もおこる。

 

上咽頭線維腫

上咽頭で最も発生する良性腫瘍。10歳代の若い人に多い。長期にわたる鼻づまり、大量の鼻出血、鼻声が特徴的。耳閉感や難聴、眼球突出、頸部の腫脹、頭蓋内圧亢進症などがみられる。

上顎癌 (上顎洞癌)

上顎洞に好発する。片側の鼻漏、鼻出血、鼻閉塞、頬部違和感、疼痛などの症状がある。40-60歳代に好発し、男性のほうがかかりやすい。

静脈性嗅覚検査法

嗅覚障害の指標となる。5種類の臭素を使用している。バラ、カラメル、靴下、モモ、糞。

 

真珠性中耳炎

進行すると周囲の骨を破壊する。手術の適応となり、耳管機能不全により弛緩部に発生する。通常は伝音難聴だが、内耳炎を生じると混合性になる。生まれつきの難聴であった場合は一側性先天性真珠腫もある。

滲出性中耳炎

定義は中耳腔に浸出液が貯留した状態。小児に多く、老人にもみられる。耳管機能不全によって中耳腔炎症による排出不全。アレルギー性鼻炎やアデノイド増殖症などによる、成人の場合は上咽頭癌がある。症状は成人では難聴、閉塞感。小児では自覚症状がなく、テレビの音が大きい、呼んでも返事をしない、痛みがない。

睡眠時無呼吸症候群

7時間の睡眠中に10秒以上続く呼吸停止が30回以上。1時間当たりの無呼吸が5回以上。いびき、昼間の傾眠傾向、頭重感。原因は肥満、アデノイド肥大、口蓋扁桃肥大、絶扁桃肥大、下顎低形成。

声帯結節

声帯膜様部の中央前1/3にできる。多くの場合は両側性で、学童期の男児と成人女性に好発し、声を過度に使う職業に多い。気息性嗄声が種々の程度に存在し、MPT短縮、声域の縮小を呈することがある。

声帯溝症

声帯膜様部に前後に走る溝状の陥凹ができる。多くの場合は両側性で60歳以上の男性に多い。気息性嗄声の他に粗糙性・努力性の嗄声、声域の縮小を呈することがある。

舌癌

舌の疼痛を訴える潰瘍、腫瘤。舌運動障害、構音障害、嚥下障害、口臭、頸部腫瘤がみられる。

前頭洞

個人差があり、左右非対称であったり欠如したりする。前壁は前頭部、後および上壁は前頭蓋窩、下壁は眼窩がある。下壁の骨は薄いため炎症が眼窩内におきやすい。

大動脈炎症候群 (高安病、脈なし病)

大動脈に炎症が起こる自己免疫疾患で血管炎の一つ。高安動脈炎、脈なし病ともいう。日本に最も多く女性に多い。20歳代が最も多い。

発熱や倦怠感、筋肉痛、眩暈、頭痛、失神、高血圧、視力障碍、脈拍の消失、血圧の左右差などがある。

唾液腺

耳下腺が最も大きい。耳下腺はステロン菅より漿液性の唾液を分泌する。

顎下腺はワルトン菅がある。漿液性と粘液性の唾液を分泌する。

 

舌下腺は口腔帝の顎下腺の付近に存在する。粘液性の唾液を分泌する。

中耳癌

耳痛、耳漏、難聴、耳鳴があり、肉芽形成がみられ、進行すると顔面神経麻痺、めまい、耳腫瘍がおこる。

聴神経腫瘍

難聴、耳鳴、で初発するものが圧倒的に多い。歩行障害、頭痛が多くなる。軽いめまいが多い。顔面神経麻痺は運動麻痺より味覚低下が早く現れる。メニエール病との鑑別が難しい。

突発性顔面神経麻痺 (Bell麻痺)

顔面の寒冷刺激やウイルス感染によって顔面神経の血行障害が起こり、顔面神経鞘の浮腫がおこり、神経が圧迫される。多くの場合は突発性で一側性。

突発性難聴

突発発症する感音難聴で原因が不明。突発発生した難聴を突発難聴という。突発に生じる難聴、耳鳴、耳閉塞感を伴う。中等度~高度、一側性がほとんどでめまいを併発することもある。

パピローマ (Papilloma、乳頭腫)

皮膚に生じる腫瘍の一つで喉頭にみられる良性腫瘍の中では一番頻度が高い。多くの場合、粘膜の浅い層にとどまるため、音声治療の対象にはならないと考えられる。パピローマウイルスが原因で伝染、特に2歳以下で感受性が高い。

ハント症候群 (Ramsay Hunt症候群、Hunt症候群、耳性帯状疱疹)

トリアスは、顔面神経麻痺、帯状疱疹、内耳障害(めまい、耳鳴、難聴)ヘルペスウイルスによる感染症である。

鼻茸

慢性副鼻腔炎に付属する一つの病状である。別名鼻ポリープ。左右に交代性の鼻づまりが起こる。次第に鼻づまりを起こし、膿性の鼻汁が出続ける。また嗅覚が鈍感になってしまう。鼻茸がひどくなると鼻の穴から顔を出したり、変形したりする。頭痛を起こすこともある。

鼻中隔湾曲症

鼻閉が主症状であるが、頭重感、頭痛、鼻出血、鼻炎、副鼻腔炎の合併により鼻漏もある。

ファイバースコープ

柔軟性のある光ファイバーを束にしたもの。

 

喉頭内視鏡 → 鼻腔、咽頭、喉頭、食道を観察する。

気管支鏡 → 気管をみる。

副鼻腔炎

急性では痛みと鼻汁がでる。慢性では頭重感、頭痛、鼻汁、鼻づまり、鈍痛が起こる。合併症として鼻茸、副鼻腔気管支症候群がおこる。

扁桃肥大

口蓋扁桃:4~5歳で増大、7~8歳でピーク、以後収縮。

咽頭扁桃:3~5歳で増大、5~6歳でピーク、思春期以降は通常退縮。

耳管扁桃:咽頭扁桃と同じ。

舌扁桃:20歳前後から30歳にかけて肥大する。60歳代になっても維持され、女性に多い。

ポリープ様声帯

声帯膜様部の全体が浮腫状腫脹する。両側性でほとんどが喫煙者におこる。

病変が深刻だと呼吸困難。手術やステロイド注入で治療できる。

慢性化膿性中耳炎

急性中耳炎が3ヶ月治癒せず、慢性的な化膿が残留した状態。特徴は難聴、鼓膜穿孔、耳漏など。

慢性喉頭炎

初期は発赤、肥厚、分泌増加がみられる

慢性副鼻腔炎

伝音難聴を伴う滲出性中耳炎に合併する。副鼻腔の中で一番大きい上顎洞が一番大きく炎症を起こす。粘膜は膨張し、浮腫、肥厚などがみられ分泌の亢進も生ずる。粘膜膨張により鼻水が貯留する。症状は鼻閉、粘液性鼻漏、後鼻漏、嗅覚障害、頭痛、集中力減退、いびき。

耳茸

鼓膜の穿孔縁や個室粘膜から局所的に肉芽が増生し、球形に飛び出してくることがある。大きさはいろいろで大きいものは外耳道をふさいでしまうことがある。

良性発作性頭位眩暈症

特定の頭位をとることによって誘引される回転性めまいと眼振が特徴。蝸牛症状(耳鳴り、難聴はない)数週間から数か月で自然治癒する。原因は耳石が脱落しクプラに沈着するものと三半規管内を移動しておこるめまいがある。

耳硬化症

アブミ骨底に固着する。基本は伝音だが、感音難聴を示す場合もある。カルハルトノッチ2kHzの低下がみられ、骨導閾値も上昇する。20-30歳の女性で発症しやすい。

側頭骨骨折

交通事故により側頭骨を骨折した状態。

 

縦骨折では伝音系、外耳、中耳系にダメージがある。

横骨折では感音系で、内耳へダメージがある。顔面神経麻痺がおこる

症状としては上記に加え、鼻出血、耳漏、聴力障害、平衡障害など。

【参考文献】

著: 鳥山 稔/田内 光「言語聴覚士のための基礎知識 耳鼻咽喉科学第2版」

© 2023 のあ不動産。Wix.comを使って作成されました

  • Black Facebook Icon
  • Black Twitter Icon
  • Black YouTube Icon