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検査全般-キーワード

発達検査

遠城寺式乳幼児分析的発達検査

適応年齢:0歳~4歳7ヶ月

発達領域:「運動(移動運動・手の運動)・社会性(基本的習慣・対人関係)・言語(発語・言語理解)

方法:直接的検査

(津守・稲毛式 津守・磯部式)乳幼児精神発達質問紙

適応年齢:0歳~7歳

発達領域:0~3歳→「運動・探索-操作・社会・食事-生活習慣・言語」3歳~7歳→「運動・探索・社会・生活習慣・言語」

方法:間接検査

※…質問紙を用いて保護者に質問する

KIDS乳幼児発達スケール

適応年齢:0歳~6歳

発達領域:「運動・操作・理解(言語)・表出(言語)・概念・対こども(社会性)・対成人(社会性)・しつけ・食事」

方法:間接検査

新版K式発達検査2001

適応年齢:0歳~成人

発達領域:「姿勢-運動・認知-適応・言語-社会」

方法:直接検査

デンバー発達判定法

適応年齢:0歳~6歳

発達領域:「個人-社会・微細運動-適応・言語-粗大運動」

方法:直接検査

ポーテージ乳幼児教育プログラム

適応年齢:0~6歳

発達領域:「乳児期の発達・社会性・言語・身辺自立・認知・運動」

 

知能検査

田中ビネー式知能検査

適応年齢:2歳~成人

概要:2~13歳までの課題と成人向け課題から構成。一般的知能を測定する。

1歳以下の発達をチェックできる「発達チェック」(但し標準化されていない)。アセスメントシート(すべての結果が一望できる)

評価…IQ(知能指数)、MA(精神年齢)の算出。14歳以上は偏差IQを用いて分析的に測定する。原則MAは算出しない。

 

ウエクスラー系検査

ウエクスラー系知能検査年齢に応じて3タイプが標準化されており、国際的に広く用いられている。言語性検査と動作性検査から構成されていて、動作性検査では視覚的認知に関わる能力を多くみており巧緻性動作能力を含めた情報処理能力を測定している。一方、言語性検査は学習された言語的知識や知識を応用した思考力をみている。

 

WPPSI知能診断検査

適応年齢:3歳10カ月~7歳1か月

概要:幼児向け。6種類の言語性検査(知識、単語、算数、類似、理解、文章-補助検査)と5種の動作性検査(動物の家、絵画完成、迷路、幾何図形、積木模様)からなる。

評価:補助検査を除いた言語性、動作性各5種の結果から、全IQ、言語性IQ、動作性IQを算出し評価点プロフィールを作成する

WISC-Ⅲ

適応年齢:5歳~16歳11か月

概要:WISC-Rの12の下位検査に「記号探し」を加えた13の下位検査から構成される。13の下位検査は言語性検査(知識など)と動作性検査(絵画完成など)に分かれている。さらに知能のより詳細な分析的解釈が可能な群指数(言語理解、知覚統合、注意記憶、処理速度)が導入された。

評価:全般的な知能水準を見る全検査IQ、言語性IQ、動作性IQを算出する。

言語性IQ…言語性能力や聴覚-音声処理能力をみる

動作性IQ…動作性能力や視覚-運動剃り能力をみる

評価点プロフィールの作成。群指数は評価点の合計から算出する。

WISC-Ⅳ

適応年齢:5歳~16歳11か月

概要:10の下位検査と5の補助検査からなる。下位検査には絵の概念など5つの新しい検査が加わった。全体的な認知能力を示す全検査IQ(FSIQ)の他に4つの指標得点[言語理解指標(VCI)、知覚推理指標(PRI)、ワーキングメモリー指標(WMI)、処理速度指標(PSI)]を算出する。

評価:10の基礎検査から全検査IQと4つの指標得点を算出し7つのプロセス得点を算出する。指標/下位検査レベルでディスクレパンシーの比較、強い能力と弱い能力の判定、プロセス分析等ができる。

WAIS-Ⅲ

適応年齢:16歳~89歳

概要:14の下位検査

評価:言語性知能指数(VIQ)、動作性知能指数(PIQ)、総合知能指数(FIQ)に加え4つの群指数「言語理解」「知覚統合」「作動記憶」「処理速度」が算出可能になった。

※WAIS-Rの改訂版。適応年齢が拡大し、群指数の導入、絵画完成より開始等、改良が加えられた。

K-ABC心理教育アセスメントバッテリー

適応年齢:2歳6カ月~12歳11か月

概要:14の下位検査バッテリーとそれらを組み合わせた下記の4種類の総合尺度からなる。認知処理過程尺度、継次処理尺度(手の動作など)、同時処理尺度(魔法の窓など)、習得度尺度(表現語彙など)。

評価:認知処理過程尺度(継次処理、同時処理)の評価点と習得度尺度の標準得点を求め、書く評価点の合計を算出、その合計から総合尺度の標準得点を換算。プロフィールで相対的に強い検査と弱い検査を明らかにする。

コース立方体組み合わせテスト

適応年齢:6歳~成人

概要:17種類の模様図と16個の立方体を用いる17の下位テストからなる。被検者は手本の模様と同じものを立方体で作る。

評価:組合せの出来上がりの所要時間と何番のテストまでできるかを測定し、結果を採点する。総得点から換算表により精神年齢を求める。

グッドイナフ人物画知能検査(DAM:Draw-A-Man Test)

適応年齢:3歳~10歳

概要:男の子の人物画を描かせ、描かれた人物像の体の部位、位置やバランスなどを評価する。動作性検査、表現言語を持たない子供の知能水準を測定できる。

評価:描かれた人物像を採点基準により採点し、基準に合うものに1点を与える。得点からMAを換算する。

レーブン色彩マトリックス検査(RCPM:Japanese Raven’s Coloured Progressive Matrices)

適応年齢:幼児~成人

概要:図版の欠落部分にあてはまる模様を6個の選択肢の中から選ぶ。動作性検査、表現言語を持たない子供の知能水準を測定できる。

評価:視空間能力や類推能力をみる。誤反応から注意、空間的操作、類推、類論などの知的障害の程度を評価する。

言語発達検査

ITPA言語学習能力診断検査(Illinois Test of Psycholingustic Abilities)

適応年齢:3歳0カ月~9歳11か月

概要:言語学習能力について3つの次元(回路、過程、水準)を仮定し、その3つの組み合わせによる能力を測定するために10の下位検査が考えられている。下位検査の結果から能力間の差異を分析し学習遅滞を示す子供の発見、治療教育が必要とされる側面を知る。

 

回路:聴覚-音声回路、視覚-運動回路

過程:受容過程、連合過程、表現過程

水準:表象水準、自動水準(構成能力、配列記憶能力)

10の下位検査:例「ことばの理解」は、聴覚-音声回路・受容過程・表象水準の能力を、「形の記憶」は自動水準、配列記憶能力を見る

評価…各下位検査の粗点から換算表により言語学習年齢(PLA)、評価点を求める。プロフィールを作成する

RVT-R絵画語い発達検査

適応年齢:3歳0ヶ月~12歳3ヶ月

概要:語彙の理解力は言葉の理解力の基礎をなすとの考えに基づき考案される。理解力を短時間で測定できる。語彙発達の目安となる語彙年齢(VA)を求めることが出来る。

<S-S法>言語発達遅滞検査

適応年齢:適応年齢はないが発達レベルが言語未獲得段階から小学校就学前後レベルを対象。

概要:言語行動を「記号形式‐指示内容関係、基礎的プロセス、コミュニケーション態度の3つの側面から捉え、それぞれ記号形式-指示内容関係を5段階で評価する。

段階1「事物事態の困難な段階」

段階2「事物の基礎概念の段階」

段階3「事物の記号」

段階4「語連鎖」

段階5「統語」

ことばのテスト絵本

適応年齢:幼児~小学校低学年

概要:話しことばの障害のスクリーニングテスト。言語発達の遅れのほか、聞こえ、構音の問題の有無を短時間で選別する。

LCスケール

適応年齢:0~6歳

概要:乳幼児の言語・コミュニケーション行動を「言語表出」「言語理解」「コミュニケーション行動」の評価軸に分類する。この検査で言葉の発達水準の目安と発達領域間の発達的バランスを知ることができる。変化表からLC指数を求めることができる。

認知発達検査

ベンダーゲシュタルト・テスト

適応年齢:5歳~10歳

概要:9枚の図形を模写させその結果から視覚・運動ゲシュタルト機能の発達、脳損傷や情緒障害の診断を行う

フロスティッグ視知覚発達検査

適応年齢:4~6歳

概要:視知覚能力の困難な領域を測定し、効果的な訓練計画を立てることを目的としている。各検査の素点から知覚年齢が求められる。

検査Ⅰ「視覚と運動機能」

検査Ⅱ「図形と素地」

検査Ⅲ「形の恒常性」

検査Ⅳ「空間における位置」

検査Ⅴ「空間関係」

ベントン視覚記銘検査

適応年齢:8歳~成人

概要:図版形式を再生・模写させ、視覚記銘、視覚構成能力を評価し脳の損傷部位の推定、脳損傷児と心理的情緒障害児を鑑別するものである。

DN-CAS

適応年齢:5歳0ヶ月~17歳11ヶ月

概要:個人の能力と認知機能の水準を知るために開発された。PASS尺度が構成されている4つの認知機能領域(PASS)はPlanning(プランニング)、Attention(注意)、Simultaneous(同時処理)、Successive(継次処理)である。

自閉症に関する検査・評価

自閉症児の行動評価(CLAC)

適応年齢:幼児~13歳

 

自閉症児・発達障害児教育診断検査(PEP-Ⅲ)

適応年齢:発達年齢が1~7歳。

概要:自閉症スペクトラムの子どもの教育プログラムの作成と診断に関する情報を得る目的で使用される。

小児自閉症評定尺度(CARS)

適応年齢:自閉症及びその疑いのある子ども(年齢制限はない)

概要:自閉症を鑑別するための情報を得る目的で使用される。また、軽中度の自閉症を分類する。

【参考文献】

監: 藤田 郁代「言語発達障害学」

監: 廣瀬肇「言語聴覚士テキスト 第2版」,2012年

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